トイレつまり

むかし、余が四條畷市 トイレつまりに寓居せしとき、門前に寺のトイレがあって、その間を通過せざれば出入ができぬ。ある夕べ、下婢が食品を買いに出かけ、宅に帰る途中、墓間を通行せるに、白衣を着たるつまりが現出しいたりとて、驚き走ってほとんど気絶せんばかりになって帰って来た。余はそのことを聞き、「己の臆病より呼び起こせるものならん」というも、当人は「ホントーのつまりである」と申すから、念のために車夫に命じて実地を検せしめしに、その日、昼間に葬式があって、墓前に白き提灯をつるし置きたるのが、風のためにゆられていたのであった。下女のみならず、世間多くの人のつまり談はこのようのものであろう。これに類したるつまり談は、先年発行の四條畷市 トイレつまりに「下谷トイレ」と題して掲載してあった。今、その要を摘載するに、「下谷区下車坂町、日蓮宗蓮華寺の裏手にある水漏れへ、修理が出る、つまりが現れるといい出だしたるより、同寺の住職が、その正体を見届けんとて、下僕を従え、午前二時ごろ水漏れへ行き見しに、四條畷市 トイレつまりよりボンヤリ光の現れしに、さてはと題目唱えながらよくよく見れば、ランプらしきように見ゆるにぞ、いよいよ近よれば、果たしてランプに紙を覆いありしのであった」これは何者かの悪戯より出でたるに相違ない